夏場に怖いのがお弁当による食中毒、そういわゆる感染性胃腸炎です。
筆者もこの夏お弁当に自作のサラダチキンを食べたらカンピロバクターに感染しました…
お腹が痛くて苦しんでる間に色々調べたので、それを皆さんに共有させてください。
夏の感染性胃腸炎に注意 お弁当による食中毒を防ぐには
夏は感染性胃腸炎のリスクが高まる季節です。特にお弁当などの作り置き食品は、調理から食べるまでに時間が空くため、細菌が繁殖しやすい状況になります。この記事では、夏場に注意したい原因菌や、家庭でできる予防対策を解説します。
なぜ夏は感染性胃腸炎が増えるのか
高温多湿な夏は細菌にとって繁殖しやすい環境です。気温が25度を超え、湿度が高くなると、食品中の細菌が急激に増える傾向があります。特に作り置きや持ち運びの食品は、適切に保存されないと短時間で食中毒の原因になります。
食中毒を引き起こす主な原因菌
ここでは、お弁当でよく問題となる代表的な4つの原因菌を紹介します。
菌の名前 | 潜伏期間 | 主な症状 | 主な原因食品 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
黄色ブドウ球菌 | 1〜6時間 | 嘔吐、腹痛、下痢 | おにぎり、揚げ物など | 毒素が加熱でも壊れない |
サルモネラ | 6〜72時間 | 下痢、発熱、腹痛 | 卵焼き、鶏肉など | 加熱不足や常温保存が原因 |
腸炎ビブリオ | 8〜24時間 | 激しい腹痛、下痢、発熱 | 魚介類(刺身など) | 海水に多く、夏場に発生しやすい |
カンピロバクター | 2〜5日 | 発熱、下痢、腹痛 | 鶏肉、調理器具の二次汚染など | 少量でも感染、長引くこともある |
黄色ブドウ球菌
皮膚や鼻の中に常在する菌で、調理する人の手から食品にうつります。この菌が作る毒素は熱に強く、加熱しても分解されません。手指の衛生管理が不十分なまま調理すると、おにぎりや揚げ物などを通じて食中毒が起こる可能性があります。嘔吐や腹痛などの症状が急に現れるのが特徴です。
サルモネラ
鶏肉や卵などに多く見られる菌で、加熱不足が原因になります。作り置きの卵焼きや調理後の常温保存されたお弁当が原因となることがあります。発熱や下痢など、全身に及ぶ症状が出る場合もあるため、特に子どもや高齢者は注意が必要です。
腸炎ビブリオ
魚介類を生や加熱不十分な状態で食べると感染することがあります。特に夏場は海水温の上昇により菌の数も増えるため、お刺身や海産物を使った料理には注意が必要です。激しい腹痛や下痢を引き起こすことが多く、思わぬ重症化につながるケースもあります。また腸炎ビブリオは塩分を好む菌のため、流水などで洗えば菌を除去することができます。
カンピロバクター
鶏肉に多く含まれる細菌で、非常に少ない量でも感染します。加熱不足や、まな板・包丁などの二次汚染が主な感染経路です。感染してから症状が出るまでに2日以上かかることがあり、気づかないうちに家族全体に広がることもあります。発熱や下痢のほか、まれに神経症状が出るケースもあります。
お弁当を安全に保つための工夫
細菌の増殖を防ぐには、調理段階と保存方法の工夫が大切です。以下のポイントを意識しましょう。
- 手洗いをこまめに行い、調理前には必ず清潔な手で食品を扱う
- 肉や魚は中心まで火を通し、完全に加熱する
- 調理した料理はできるだけ早く冷まし、詰めるときには十分に冷えた状態にする
- お弁当は保冷剤や保冷バッグと一緒に持ち歩き、常温での放置を避ける
- 水分の多い料理や傷みやすい食材は避けるようにする
体調に異変を感じたらどうすればいいか
食後に腹痛や下痢、嘔吐などの症状が現れた場合は、まずは安静にして水分補給を行いましょう。経口補水液やスポーツドリンクなどで脱水を防ぐことが重要です。発熱や血便、症状が長引く場合には、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
まとめ
夏場は感染性胃腸炎のリスクが高まりやすい季節です。特にお弁当の調理・保存方法を間違えると、思わぬ体調不良につながります。ただし、火を通す、冷やす、手を洗うといった基本的な対策を意識するだけで、大半の食中毒は防ぐことが可能です。
毎日の食事を安心して楽しむために、ちょっとした配慮と習慣を大切にしましょう。
参考
夏が来る前に知っておきたい食中毒対策 – サワイ健康推進課
食中毒予防の原則と6つのポイント
夏の食 中 毒 、3つの決まり ごう!